オーレッカ(仮名)は芝居小屋と遊園地の経営者グーチン(仮名)と最初の結婚をする。彼女は夫の仕事を手伝い夫を賛美し、この世ですばらしいのは芝居であると思うのだった。しかし夫は急死してしまう。彼女は嘆き生きていけない程悲しむが三ヶ月後に知りあった材木置場の管理人と熱病にでもかかったように恋におち結婚する。オーレッカ(仮名)は、材木置場を手伝い、夫の考えることはすなわちオーレンカの考えることになった。ところが二度目の夫も病気で亡くなり彼女はもう生きていけない、とおちこんでしまう。しかし半年後彼女は獣医とくらすようになる。この獣医も去り、彼女は一人空しく生活する。数年後獣医は妻と子どもをつれて再び町に帰り、オーレンカは彼の子どもの世話をし愛することで自分を支えていく。(『かわいい女』)『かわいい女』の主人公のオーレンカは、自分のない女なのである。ユングによれば、力性の心の奥にはアニマと呼ばれる永遠の女、理想の女が住んでいるが、オーレンカは、相手の男性の心のアニマ、理想の永遠の女を演じてしまうのである。そして男性と一体化し、彼を自分のアイデンティティーにすりかえていく。